資格試験

【過去問回答&解説】令和6年度(2024年度) 地質調査技士資格検定試験(Ⅵ. 管理技法(10問))

こんにちは!主任と申します

令和6年度 地質調査技士資格検定試験「現場技術・管理部門」(Ⅵ. 管理技法(10問))の回答及び解説を作成しました

各問題についての回答と解説は、「回答・解説はこちら→」に記載しています

地質調査技士の資格取得を目指す方々に少しでも役に立てば嬉しいです

過去問は「一般社団法人全国地質調査業協会連合会」様から許可を得て使用しています

過去問の解説については当サイト(ReStudy)に責任があります

解説に関する問い合わせは当サイトにお願いいたします

令和6年度 地質調査技士試験「現場技術・管理部門」

Ⅵ. 管理技法(10問)

問91. 次は,アルコールチェックの義務化(2023 年 12 月 1 日施行)について述べたものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

  • (1) 運転前のみに,酒気帯びの有無についてアルコール検知器を用いて確認する。
  • (2) 酒気帯びの有無について計測結果を記録し,その記録内容を1年間保存する。
  • (3) 義務化の対象は,安全運転管理者などの選任が必要な事業所である。
  • (4) アルコール検知器は,電池切れなどで使用できないことがないよう管理する。

【回答・解説はこちら→】

正解は「1」。運転後についても酒気帯びの有無についてアルコール検知器を用いて確認する必要がある。

問92. 次は,リスクアセスメントについて述べたものである。文章中の空欄 に当てはまる語句の適切な組合せ一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

リスクアセスメントは,① ,②リスク見積り,③リスク低減措置の検討,④低減措置の実施からなる。まず現場に存在する危険性や有害性を漏れなく把握する。リスクの見積りでは,発生頻度と重篤度を考慮し,リスク低減措置を講じる優先度を検討する。検討にあたっては, に重みを置く。リスク低減措置は,一般的に本質的対策(危険作業の廃止・変更等),工学的対策(ガードの設置等),管理的対策(マニュアルの整備,立入禁止措置等), など段階的に実施する。 から優先的に実施することが重要である。

【回答・解説はこちら→】

正解は「4」。リスクアセスメントを実施することで「職場のリスクが明確になる」「安全対策について、合理的な方法で優先順位を決めることができる」などの効果が期待できる。

(参考サイトURL:https://anzeninfo.mhlw.go.jp/yougo/yougo01_1.html 厚生労働省HP「職場のあんぜんサイト リスクアセスメント」)

問93. 次は,土壌汚染調査時の安全対策について述べたものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

  • (1) ピット内など酸素欠乏の危険性がある環境では,酸素濃度を測定する。
  • (2) 廃棄物処分場など有害ガス吸入の危険性がある環境では,有害ガス濃度を測定する。
  • (3) 給油所など可燃性ガスの発生が懸念される環境では,防爆構造の資機材を使用する。
  • (4) 閉鎖空間など有害ガスの滞留が懸念される環境では,防じんマスクを着用する。

【回答・解説はこちら→】

正解は「4」。有毒ガスの滞留が懸念される環境では、「防毒マスク」の使用が効果的。防じんマスクの着用が効果的なのは、有害物質を含む粉塵等を吸引する可能性がある環境の場合。

(参考図書:オーム社『ボーリングポケットブック第6版』 P.435 「8章 土壌・地下水汚染にかかわる調査」)

問94. 次は,地質調査業務における工程管理について述べたものである。適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

  • (1) 業務スケジュール管理表は,発注者の判断および指示が必要な事項について,役割分担や回答期限などを明示したものである。
  • (2) バーチャート式工程図は,縦軸に出来高を示したもので,工種ごとの進捗管理に適している。
  • (3) ネットワーク式工程図は,横軸に日数を示したもので,工種ごとの所要日数と輻輳する工種間の管理に用いられる。
  • (4) 曲線式工程図は,工種ごとの所要日数の組合せからクリティカルパスを抽出し,工程短縮の検討などに用いられる。

【回答・解説はこちら→】

正解は「1」。(2)バーチャート式工程図は地質調査で最も用いられることが多い工程図で、縦軸に作業内容、横軸に日時を示したもので、各工程の所要日数を明確に示したい場合に用いられる。(3)ネットワーク式工程図は関連する作業内容を矢印でつなぎ、作業に要する日数を示したもので、クリティカルパス(業務で最も時間のかかる工程経路)を抽出し、工程短縮の検討などに用いられる。(4)曲線式工程図は出来高の時間変化を示した工程図で、工程毎の進捗管理に適している。

問95. 次は,地質調査業務の積算の考え方について述べたものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

  • (1) 1 孔ごとに,礫混じり土砂,軟岩などの区分ごとに数量を合算して積算する。
  • (2) 深度や傾斜角の補正を行う場合は,掘削長全体に対して補正を行う。
  • (3) 同一孔で標準貫入試験やサンプリングを行った場合,その延長は掘削延長に含まない。
  • (4) 深度 30mの孔底で標準貫入試験を行って掘り止めした場合,30m以深の貫入長については掘削延長に含めない。

【回答・解説はこちら→】

正解は「3」。同一孔で標準貫入試験やサンプリングを行う場合は、その延長も掘削延長に含む。

(参考サイトURL:https://www.zenchiren.or.jp/sekisan/ 全地連HP「積算支援」)

問96. 次は,気象庁における風の強さに関する用語などについて述べたものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

  • (1) 「やや強い風」とは,傘がさせない程度の毎秒 10~15mの風を指す。
  • (2) 「強い風」以上が吹くと予報される際には,暴風警報が発令される。
  • (3) 風速 10mを超えると高速道路の吹き流しが水平となる。
  • (4) 「非常に強い風」が吹くと予報される場合,車の運転は危険な状態であると判断する。

【回答・解説はこちら→】

正解は「2」。暴風警報は平均風速がおおむね20m/sを超える場合(非常に強い風以上が吹く場合)に発令される。ただし、地方により基準値が異なる点に注意が必要。

気象庁HP「風の強さと吹き方」より抜粋

(参考サイトURL:https://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/yougo_hp/keihou.html 気象庁HP「特別警報、警報、注意報、気象情報」)

(参考サイトURL:https://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/yougo_hp/kazehyo.html 気象庁HP「風の強さと吹き方」)

問97. 次は,力学試験のための乱れの少ない粘性土試料の取扱い方法(JGS 0102-2020)について述べたものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

  • (1) 試料の押し出し方法には,鉛直に押し出す方法と水平に押し出す方法があり,鉛直に押し出す方法では一度に全部の試料を押し出すことができる利点がある。
  • (2) サンプリングチューブの端部が変形している場合には,変形した箇所をペンチ等で補修するか,切断するなどの処理を施す。
  • (3) 塩ビ管に収められた試料で連続的に押し出すことが難しい場合には,塩ビ管ごと短く切断する方法,塩ビ管を縦にカットして取り出す方法を使い分けるとよい。
  • (4) 載荷板側のメカニカルシール金具ごと試料を押し出すことができない場合は,金具を取り外して,チューブ内径と同等で 5cm 以上の厚さのパラフィンを介して押し出す。

【回答・解説はこちら→】

正解は「1」。一度に全部の試料を押し出すことができるのは水平に押し出す方法の利点。鉛直に押し出す方法は、取り扱いが容易で狭い作業スペースでも作業が可能な利点がある。

(参考図書:地盤工学会『地盤材料試験の方法と解説』 P.36「力学試験のための乱さない粘性土試料の取扱い方法」)

問98. 次は,土質試験に使用する器具および測定機器について述べたものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

  • (1) 含水比試験には,試験中に質量の変化を生じない,耐熱性および耐腐食性をもつ容器を用いる。
  • (2) 恒温乾燥炉は,空気循環式で炉内の温度を(110±5)℃に保持できるものを用いる。
  • (3) 恒温水槽は,沈降分析を恒温室内で実施する場合には必要としない。
  • (4) 液性限界測定器の硬質ゴム台は,経過年数とともに軟化するので,試験前に硬さを測定して補正する。

【回答・解説はこちら→】

正解は「4」。硬質ゴム台の硬さは液性限界試験の結果に影響を与えるため、年1回程度硬さを測定し、条件を満たしているか確認する必要がある。

(参考図書:地盤工学会『土質試験 基本と手引き』 P.39「土の液性限界・塑性限界試験」)

問99. 次は,物理探査の現地作業における保安事項について述べたものである。適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

  • (1) 火薬を用いた弾性波探査では,落雷に対して留意する必要はない。
  • (2) 放射能探査では放射線を使用するため,放射線取扱主任者を現場に配置する必要がある。
  • (3) 地中レーダでは,道路上の測定における交通事故や,トンネル覆工背面空洞調査などでの落下事故に注意する必要がある。
  • (4) 電気探査では,測定時に高い電圧が電極にかからないので,感電事故防止に留意する必要はない。

【回答・解説はこちら→】

正解は「3」。(1)落雷に対して留意する必要がある。火薬を用いた弾性波探査を実施する場合は、火薬類取締法に準じる必要があり、火薬類取締法施行規則の第51条(火薬類の取扱い)には「落雷の危険があるときは、電気雷管又は電気導火線に係る作業を中止する等の適切な措置を講ずること」と記されている。(2)放射能探査で用いる器機は一般的に法的手続きを必要としないため放射線取扱主任者を現場に配置する必要はない。(4)電気探査実施時は感電する可能性があるため、感電事故防止に留意する必要がある。

問100. 次は,路面下空洞調査で作業をする際の保安事項について述べたものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

  • (1) 警察署等への道路使用許可条件に従い,作業を実施しなければならない。
  • (2) 作業場所付近には,道路使用許可証の写しを掲示しなければならない。
  • (3) 作業許可に示された範囲を超えて作業をしてはならない。
  • (4) 第三者(歩行者や通行車両)の安全を確保しなければならない。

【回答・解説はこちら→】

正解は「2」。道路使用許可証の原本もしくは写しを掲示する必要がある。

解説については図書や他サイトを参考に記述していますが、

私自身、勉強している身であるため、言葉足らずな点や間違い等あるかと思います

もし、間違い等あった場合は記事にコメントを残していただけると幸いです

ABOUT ME
主任
主任と申します!本業である建設コンサルタントの仕事をしつつ、サイト「ReStudy」の運営をしています。今まで培った知識をもとに資格試験の解説記事などを製作しています。 Xでは我が家の癒しであるルーくん(猫)の投稿ばかりしています。

COMMENT

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA