こんにちは!主任と申します!
私は年に1度は何かしらの資格試験を受けるのですが、2024年(令和6年)に地質調査技士資格検定試験の現場技術・管理部門を受験し、嬉しいことに一発合格することができました
そしてこのサイトは地質調査技士試験を受験する方々に役立つ情報(過去問の解説など)を提供し、一人でも多くの方に合格してほしい思いで開設しました
今回このページでは私が試験前に取り組んでいた5つのステップをご紹介したいと思います!
結論から話すと、5つのステップは以下の通りになります
- ステップ1:試験の内容を知る
- ステップ2:問題の傾向を知る
- ステップ3:過去問を1年分を解く
- ステップ4:事前講習会に参加する
- ステップ5:直近5年分の過去問を解く
ただがむしゃらに勉強するよりかは、このページや本サイトを活用することで効率よく確実に合格を狙えると思いますので、ぜひ目を通してもらえると嬉しいです
5つのステップ
ステップ1. 試験の内容を知る
まず受験する地質調査技士試験の内容や合格基準について知ることから始めました
試験のことをきちんと把握することで、明確な目標を持つことができます
地質調査技士試験の部門
地質調査技士試験は2つの部門に分かれています
- 現場調査部門
- 現場技術・管理部門
※令和3年度までは「土壌・地下水汚染部門」もありましたが、休止しているようです
「現場調査部門」は地質調査を目的としたボーリング機器等を実際に操作する実務経歴をもつ方、「現場技術・管理部門」は地質調査を目的とした調査、現場技術管理業務等の実務経歴をもつ方が主に受験することになります
私の場合は砂防ダムの詳細設計業務で地質調査の現場技術管理を行なうことがほとんどだったので、「現場技術・管理部門」を受験しました!
受験する部門によって試験内容も若干異なります
部門 | 試験内容 |
現場調査部門 | 筆記試験と口頭試験 ※筆記試験は四肢択一式問題 (全80問)と記述式問題 (1問または2問)) |
現場技術・管理部門 | 筆記試験のみ ※筆記試験は四肢択一式問題(全100問)と記述式問題(全2問) |
試験の合格基準
試験の合格基準については、全地連HPで閲覧することができる「受験の手引き」で以下のような記述があります
合否の判定は、一次判定および最終判定の2段階で行います。一次判定は、四肢択一式問題、口頭試験および受講加点の合計点を基に判定します。最終判定は、一次判定の通過者を対象に、すべての採点項目の得点が一定水準以上に達していること、および過去の合格水準等に基づき合否を判定します。
全地連HP「受験の手引き」現場調査部門 合否の判定基準より
合否の判定は、一次判定および最終判定の2段階で行います。一次判定は、四肢択一式問題の得点および受講加点の合計点を基に判定します。最終判定は、一次判定の通過者を対象に、すべての採点項目の得点が一定水準以上に達していること、および過去の合格水準等に基づき合否を判定します。
全地連HP「受験の手引き」現場技術・管理部門 合否の判定基準より
要するに、どちらの部門においても一次判定と最終判定の2段階で評価し、一次判定で得点が一定の水準に達していないと最終判定に進むことができません
また、最終判定で全ての採点項目が一定の水準以上に達していたとしても、過去の試験の合格水準に基づいて合否が判断されるため、「昨年の試験で合格していた人は択一式問題で◯問正解していたから、◯問正解すれば合格できる!」というわけではないようです
ここで示す「一定の水準」について、全地連HPには以下のような記載があります
参考:過去の実績に基づく合格に必要な得点率の目安(合格を約束するものではありません):現場調査部門(60%台半ば~)、その他の部門(70%前後~)
全地連HP「地質調査技士とは」より
口頭試験や記述式問題については具体的な配点方法が定かではないため得点率の目安は不明ですが、択一式問題については最低でも上記の得点率を確保したほうがよさそうです
合格に必要な得点率を正解数で表したものが下記になります
- 現場調査部門 :全80問中48問以上の正解(正解率60%)
- 現場技術・管理部門:全100問中70問以上の正解(正解率70%)
私は「現場技術・管理部門」のため、択一式問題を70問以上正解することを最低限の目標に設定しました!
過去の部門別の試験合格率を整理すると以下の通りです
令和元年度 | 令和3年度 | 令和4年度 | 令和5年度 | 令和6年度 | |
現場調査部門 | 39.6% | 39.3% | 38.1% | 39.1% | 38.1% |
現場技術・管理部門 | 31.2% | 32.1% | 32.1% | 30.7% | 31.0% |
※令和2年度は試験が中止
現場調査部門は約40%、現場技術・管理部門は約30%の合格率で推移しています
試験が予想以上に難しかった場合は上記の目安に得点が届いていなくても合格の可能性はあるので、最後まで試験を諦めないことも重要です!
ステップ2. 問題の傾向を知る
試験の内容や合格基準をひと通り理解した後は、試験で出題される問題の傾向について調べました
どんな問題が出題されるかを把握することで、これからどういった対策が必要なのかを知ることができます
現場技術•管理部門の試験内容は「ステップ1」でご紹介したように、択一式問題100問と記述式問題2問から構成されています
まず択一式問題についてですが、
- 第1章 社会一般,行政、入札契約等(16 問)
- 第2章 地質、測量、土木、建築等の知識(12問)
- 第3章 現場技術の知識(38問)
- 第4章 調査技術の理解度(12問)
- 第5章 解析手法,設計・施工への適用(12問)
- 第6章 管理技法(10問)
の全6章(100問)で構成されています
割合的に「第3章 現場技術の知識」が大部分(約40%)を占めており、試験を合格するのに重要な章であると同時に、現場経験が少ない方は苦労する章でもあります
私も現場経験が少ないので、第3章の得点を伸ばすのは苦労しました…
効率的な勉強の仕方やおすすめの本については最後の「ステップ5」でご紹介します!
続いて記述式問題についてですが、
必須問題1問、選択問題1問(4問のうち1問を選択)から構成されています
例年似通った問題が出題されており、出題内容も毎年ほとんど同じです
とくに必須問題については全地連の倫理綱領を丸暗記するだけで対応できるので、この倫理綱領は必ず暗記するようにしましょう!
倫理綱領については私も早い段階から暗記するようにしました!
ステップ3. 過去問を1年分解いてみる
問題の傾向を把握した後は、過去問を何も見ずに1年分解いてみました
ここで重要なのは「何も見ずに」という点です
回答やネットの情報を一切見ずに解くことで、自分の今のレベルを把握することができます
また、プラスで実際の試験時間を意識しながら解くとより一層試験の雰囲気を掴むことができおすすめです
試験を再現することで試験当日の雰囲気を掴むことができます!
解き終えたら答え合わせを行い、実際の正解数と「ステップ1」でお話しした合格基準の目安と比較し、あとどれくらい正解が必要なのかを確認します
答え合わせを行った後は、間違っていた問題を中心に「なぜ間違っていたのか?」「なぜこの選択肢が正解なのか?」といった「なぜ」を理解していくことが重要になります
ただ、全地連が公開しているのは回答のみで解説は載っていません
過去問の解説テキストなどは販売しておらず、ネット上で解説記事を作っている方もほとんどいません
私は図書やネットを使い、自分で1から情報収集するしかありませんでした…
このサイトを開設したきっかけはここにあります!
自分と同じように非効率的な勉強をして欲しくない!
自分で調べた知識をこれから受験される方々に役立ててもらいたい!
と思いこのサイトを開設しました!
ここでは過去問の解説記事を随時作成し、公開しているので試験勉強に役立ててください!
ステップ4. 事前講習会に参加する
毎年6月ごろに各地区地質調査業協会が主催する地質調査技士試験受験者向けの事前講習会というものがあり、私も講習会に参加しました
この講習会にはぜひ参加することをおすすめします!
おすすめする理由
理由は大きく分けて3つあります
- 1:加点がもらえる
- 2:テキストがもらえる
- 3:試験勉強のスイッチが入る
1つ目の「加点がもらえる」については、受講毎に2点(累積加点上限は5点まで)が試験の採点の際に加点されます
たった2点のために講習会に参加するなんて面倒だよ
と思う方もいると思いますが、よく考えてみてください!
「ステップ1」でお話したように、合格の基準はありますがこれは目安であって絶対ではありません
仮に択一式問題で70問正解していたとしても、受験した年の合格基準は71問かもしれません
逆に試験で68問しか正解できなかった場合でも、この講習会に参加することで70問の正解と同等になれます
私も択一式問題の正解数が72問だったため、2点の加点が心強く感じました!
講習会をおすすめする2つ目の理由は「テキストがもらえる」からです
「ステップ3」でお話ししたように地質調査技士試験に関するテキストは全く販売されていません
そのような中、この講習会に参加すると下のようなテキストがもらえます
このテキストには地質調査技士試験で出題される範囲(地質や測量に関する基礎知識や現場技術の知識など)の要点がまとめられており、約150ページあります
文字だけでなく、イラストや表も豊富に使用されているため、試験勉強中分からないことがあればこのテキストに載っている場合もあり、大いに役立ちます
ただ、試験の範囲を全て網羅しているわけではないため、このテキストに載っていないことも多々ありますのでそこは注意してください
講習会をおすすめする3つ目の理由に「試験勉強のスイッチが入る」があります
試験は毎年7月に行われ、この事前講習会は約1ヶ月前の6月に開催されます
この講習会に参加するまで全く試験対策をしてこなかった人も、この講習会をきっかけに勉強を始めるいい機会になります
また、受験者が自分の他にも大勢いることを目の当たりにすることで、
他の人に負けてられない!
とやる気スイッチが入ることもあると思います
私自身も広島会場で行われた事前講習会に参加した時、
こんなに試験を受ける人がいるのか…!自分も頑張らないと!
と意気込んだことを覚えています
講習会は毎年4月ごろに開催の案内があるようなので各地区地質調査業協会のHPをチェックするようにしてください
ステップ5. 直近5年分の過去問を解く
最後のステップである5つ目は「直近5年分の過去問を解く」です
私はこの5年分の過去問に集中することを主な試験対策としました!
直近にこだわる理由
直近5年分というのは、令和6年度の試験を受験した私でいうと、令和5年度〜平成30年度(令和2年度は中止のため)の過去問のことです
もちろん5年分にこだわらず6年や7年分を解いても全く問題ありませんが、最低でも5年分は解くようにしたほうがいいと思います
また、直近にこだわったのは、あまりにも古い過去問だと試験で出題される内容(法律や基準など)が変更されていたり、問題の傾向が変わっている場合もあるからです
せっかく覚えたことも情報が古ければ試験で不正解になります
このサイトでは過去問の解説記事だけでなく、過去問をひたすら解いていく「演習問題」も随時作成しているのでそちらも活用してください!
試験対策を行う上でおすすめの本
「ステップ2」でも少しお話ししましたが、択一式問題の第3章は38問あり問題全体の約40%を占める重要な章です
また、それと同時に現場経験が少ない方は理解するのに苦労する章でもあります
そこでおすすめする本は『ボーリングポケットブック』という図書です!
この図書にはボーリング機器の名称やボーリング技術全般、土や岩盤の分類、土壌汚染調査等について幅広く記載されており、私も試験勉強を行う上でとても重宝しました
2024年現在は2023年に発行された第6版が最新なので、もし購入する場合は最新のものを購入するようにしましょう
最後のまとめ
- ステップ1:試験の内容を知る
- ステップ2:問題の傾向を知る
- ステップ3:過去問を1年分を解く
- ステップ4:事前講習会に参加する
- ステップ5:直近5年分の過去問を解く
ここまでステップ1〜ステップ5までご紹介してきましたが、どれも試験対策を行う上で大切なことで合格するためには必要なことだったと私は思います
このサイトも地質調査技士試験を受験する方々に役立つものになるよう、さらに充実させていきたいと思います!
最後まで読んでいただきありがとうございました!
試験を合格できるよう頑張っていきましょう!