液状化
主任
0. まずここだけ覚える
- FL 値法に必要な項目: N 値・単位体積重量・細粒分含有率(自然含水比は不要)
- 液状化しやすい地盤: 砂質土・GL-20m 以浅・飽和・N 値 20 程度以下
→ 地形:旧河道・三角州・干拓地が液状化しやすい(扇状地・丘陵地は液状化しにくい) - グラベルドレーン工法 = 液状化対策(ボイリング対策ではない)
- 深層混合処理工法 = 固結工法(密度増大工法ではない)
1. 意味(一言でいうと)
地震時に土中の間隙水圧が上昇して有効応力が失われ、土が液体状になる現象。
飽和した緩い砂地盤が対象。地震動によって粒子間の間隙水圧が上昇し有効応力がゼロに近づくと、土は支持力を失う。旧河道・三角州・埋立地・干拓地など、緩く堆積した砂質地盤で発生しやすい。液状化現象は火山現象ではない。
2. 出題パターンと重要ポイント
章別の出題傾向
| 章 | 出題数 | 主な出題テーマ |
|---|---|---|
| 第5章 | 12 | 液状化対策工法・設計への適用・試験結果の解釈 |
| 第3章 | 8 | 液状化判定に使う試験法・繰返し三軸試験のデータ |
| 第2章 | 8 | FL 値法・液状化しやすい地盤/地形 |
| 第4章 | 5 | 液状化強度・試験から得られる結果 |
| 第1章 | 1 | 発注方式(軟弱地盤調査・液状化等はプロポーザル方式) |
※出題数=令和元年度試験〜令和7年度試験の6年間に出題された数
頻繁に問われるポイント・ひっかけ
【FL 値法】
- 必要項目: N 値・単位体積重量・細粒分含有率(自然含水比は不要)
【液状化しやすい地盤】
- 砂質土、GL-20m 以浅、飽和(地下水以深)、N 値 20 程度以下
- 液状化しやすい地形: 旧河道・三角州・干拓地
- 液状化しにくい地形: 扇状地(扇状地は比較的締まった砂礫が多い)、丘陵地
- 液状化は火山現象ではない
【液状化判定のための試験】
- 適切な試験: 粒度試験、繰返し非排水三軸試験、液性限界・塑性限界試験
- CU(圧密非排水)三軸圧縮試験は不適切(飽和粘性土向けの試験)
- UU(非圧密非排水)三軸圧縮試験も不適切
- 液状化強度比 RL → 繰返し非排水三軸試験から取得(CD 三軸は誤り)
【細粒分含有率と液状化】
- 細粒分含有率 35 % 以上かつ塑性指数 15 以上 → 液状化検討不要
- 塑性指数が小さいほど液状化強度が小さい(液状化しやすい)
【液状化強度】
- 粒径幅の広い土 > 分級された土(液状化強度が大きい)
- 相対密度 Dr が大きいほど液状化強度が大きい
- 塑性指数 Ip が小さいほど液状化強度が小さい(「大きい」は誤り)
【圧密と液状化の関係】
- 圧密が進む → 有効応力増加 → 液状化しにくくなる(圧密沈下が液状化を誘発するは誤り)
【液状化対策工法】
| 工法分類 | 代表的工法 |
|---|---|
| 密度増大工法 | サンドコンパクションパイル、バイブロフローテーション、振動棒工法 |
| 固結工法 | 深層混合処理工法、連続地中壁工法(連続地中壁はせん断変形抑制工法) |
| 間隙水圧消散工法 | グラベルドレーン工法 |
| 地下水位低下工法 | ディープウェル工法 |
- グラベルドレーン工法 = 液状化対策(間隙水圧消散)(ボイリング対策ではない)
- 深層混合処理工法 = 固結工法(密度増大工法ではない)
3. 過去問例
(令和6年度 第2章 問27より)
下表は,液状化しやすい地盤の特徴を示したものである。適切な組合せ一つを選び記号((1)~(4))で示せ。
| 記号 | 土質 | 土層分布深度 | 地下水位 | N 値 |
|---|---|---|---|---|
| (1) | 砂質土 | GL-20m 以深 | 不飽和 | 20 程度以上 |
| (2) | 砂質土 | GL-20m 以浅 | 飽和 | 20 程度以下 |
| (3) | 粘性土 | GL-20m 以深 | 飽和 | 20 程度以上 |
| (4) | 粘性土 | GL-20m 以浅 | 不飽和 | 20 程度以下 |
正解:(2)
ポイント:液状化は「砂質土・浅い(20m 以浅)・飽和・緩い(N 値 20 以下)」の 4 条件が揃うと発生しやすい。「粘性土・深い・不飽和・締まった」のいずれかに当てはまれば液状化しにくい。
4. 覚え方
| 混同しやすい事項 | 覚え方 |
|---|---|
| FL 値に自然含水比は不要 | 「FL は N 値・重さ・砂の割合(Fc)を見る。含水比は見ない」 |
| 扇状地は液状化しにくい | 「扇状地は砂礫が多く締まっている → 緩くない」 |
| グラベルドレーン = 液状化対策 | 「砂利ドレーンで水を逃がす → 間隙水圧を下げる → 液状化防止」 |
| 深層混合処理 = 固結工法 | 「セメントで固める → 固結工法。密度を上げるわけではない」 |
| 塑性指数小 → 液状化強度小 | 「粘土が少ない → バラバラしやすい → 液状化しやすい」 |
5. 関連用語
- N 値:液状化判定(FL 値法)の主要入力値
- 標準貫入試験:N 値の取得手段
- 三軸圧縮試験:液状化強度比は繰返し非排水三軸試験で取得
- 地盤調査:液状化リスクを含めた地盤評価の出発点
6. 参考文献
- JGS 0541-2020「土の繰返し非排水三軸試験方法」
- 地盤工学会『地盤材料試験の方法と解説 [第一回改訂版]』
- 国交省「リスクコミュニケーションのための液状化ハザードマップ作成の手引き」
- オーム社『ボーリングポケットブック第6版』(第10章 基礎知識)
ABOUT ME




