【過去問回答&解説】令和8年度(2026年度) 地質調査技士資格検定試験(Ⅱ. 地質、測量、土木、建築等の知識(12問))
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令和8年度 地質調査技士資格検定試験「現場技術・管理部門」(Ⅱ. 地質、測量、土木、建築等の知識(12問))の回答及び解説を作成しました
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令和8年度 地質調査技士試験「現場技術・管理部門」
Ⅱ. 地質、測量、土木、建築等の知識(12問)
問17. 次は、日本列島の地質構造において、東北日本と西南日本を分ける巨大な地溝帯(フォッサマグナ)の西縁をなす構造線を示したものである。適切なもの一つを選び記号((1)〜(4))で示せ。
- (1)柏崎-千葉構造線
- (2)中央構造線
- (3)棚倉構造線
- (4)糸魚川一静岡構造線
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正解は「4」。
(1)「柏崎-千葉構造線」はフォッサマグナの東縁をなす構造線。
(2)「中央構造線」は日本列島の主要な大構造線の1つで、中部、紀伊、四国、九州を横断する構造線。
(3)「棚倉構造線」は山形、福島、茨城を通る構造線。ちなみに、これら構造線沿いには地すべり地帯が多く分布し、地盤が脆弱。
日本列島における主要な構造線の位置関係については以下のとおり↓

(参考サイト URL:https://fmm.geo-itoigawa.com/event-learning/fossamagna_japan-archipelago/ フォッサマグナミュージアム「フォッサマグナと日本列島」)
(参考図書:古今書院『改訂新版 建設工事と地盤地質』 P.11 「1.2 地盤の構造」)
問18. 次は、斜面崩壊のうち「深層崩壊」について述べたものである。不適切なもの一つを選び記号((1)〜(4)) で示せ。
- (1)深層崩壊は、山崩れ・崖崩れなどの斜面崩壊のうち、すべり面が表層崩壊よりも深部で発生するものをいう。
- (2)移動土塊や岩塊の動きは突発的で一過性であり、その移動速度は表層崩壊に比べて極めて小さい。
- (3)表層の土砂だけでなく、表層下の地盤までもが崩壊土塊となる、比較的規模の大きな崩壊現象である。
- (4)崩壊土砂による崩落のほか、 土石流の流下や、河道閉塞(天然ダム)の形成・決壊といった甚大な被害をもたらすことがある。
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正解は「2」。
深層崩壊は次のような特徴を持つ。
①移動土塊、岩塊の動きは突発的で一過性
②移動土塊、岩塊の移動速度が大きい
③移動土塊、岩塊は撹乱され、原型を保たない
④表層崩壊より土砂が多く、到達距離は大きい。
以上の特徴から、「移動速度が極めて小さい」という記述は誤り。
(参考図書:オーム社『ボーリングポケットブック第6版』 P.519 「10章 ボーリングに必要な基礎知識」)
(関連用語:「☆斜面崩壊」)
問19. 次は、鍵層の特徴について述べたものである。適切なもの一つを選び記号((1)〜(4))で示せ。
- (1)特定の狭い地域にのみ堆積した砂岩層や泥岩層などである
- (2)広範囲に同時に形成された火山灰層や海緑石層などの地層である
- (3)長期間にわたって連続的に変化なく堆積し続けた均質な地層である。
- (4)化石を全く含んでいない地層である。
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正解は「2」。
鍵層(かぎそう、けんそう)とは、明らかに同一層とみなされ、他の層と区別することができ、連続性があるもののこと。地盤地質図などを作成する際には、この鍵層を基準にして層序を組み立てる。
(1)鍵層は広い範囲にわたって同じ時期に堆積したものであることから、「特定の狭い地域のみ」は誤り。
(3)長期間、連続的に変化なく堆積し続けた均質な地層となると特徴が乏しく、「他の層との区別」が付きづらいため鍵層としては利用しにくい。
(4)化石を含む層も鍵層になり得る。例えば、アンモナイトなど進化の歴史が解明されている種が含まれていると、大まかな世代を判定することができる。
(参考図書:古今書院『改訂新版 建設工事と地盤地質』 P.18 「2.1 地盤地質の調査」)
(参考サイト URL:https://www.chugoku-geo.or.jp/geological_encyclopedia/survey010.html 一般社団法人中国地質調査業協会「わかりやすい地質百科「鍵層(けんそう)」)
問20. 次は、「まさ土」の性質と土砂災害の関係について述べたものである。不適切なもの一つを選び記号((1)〜(4)) で示せ。
- (1)まさ土は、花崗岩が風化した砂状の残積土や崩積土のことを指す。
- (2)花崗岩を構成する各鉱物の熱膨張率が異なるため、温度変化による物理的風化を受けやすい。
- (3)節理や亀裂の隙間から水が浸入することで化学的風化が進み、長石が粘土鉱物に変化する。
- (4)粒子間の結合が強いため、強い降雨があっても流出しにくく、土石流などの災害リスクは低い。
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正解は「4」。
まさ土は粘着力が弱く、強い降雨によって流出しやすい。そのことから、斜面崩壊や土石流などの災害リスクは高い。
(参考図書:オーム社『ボーリングポケットブック第6版』 P.519 「10章 ボーリングに必要な基礎知識」)
(関連用語:「☆斜面崩壊」)
問21. 次は、測量の基本事項について述べたものである。不適切なもの一つを選び記号((1)〜(4))で示せ。
- (1)一等三角点の点間平均距離は45km(補点は25km)である。
- (2)平面直角座標系では、座標系原点において真東に向う値がX軸の正、真北に向う値がY軸の正となっている。
- (3)日本測地系2024(JGD2024)では水準点等の標高成果が改定されたが、基準点の緯度経度や平面直角座標の数値は日本測地系2011(JGD2011)から引き継いでいる。
- (4)日本が現在採用している測地系は、ITRF座標系GRS80楕円体に準拠している。
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正解は「2」。
真北に向かう値が「X軸の正」、真東に向かう値が「Y軸の正」が正しい。数学における直交座標とX軸・Y軸が逆であるため混乱しないよう注意(数学では、「縦方向がY軸」「横方向がX軸」)。
(参考図書:オーム社『ボーリングポケットブック第6版』 P.519 「10章 ボーリングに必要な基礎知識」)
問22. 次は、コンクリートについて述べたものである。不適切なもの一つを選び記号((1)〜(4)) で示せ。
- (1)ワーカビリティーとは、フレッシュコンクリート(生コン)の運搬、打込み、締固め、仕上げなどの作業の容易さである。
- (2)水セメント比とは、フレッシュコンクリートにおける水と水以外の固体に対する質量の比である。
- (3)コンシステンシーとは、フレッシュコンクリートにおける水の量によって左右される変形または流動に対する抵抗性である。
- (4)コンクリートの引張強度は、圧縮強度に比べて低く、その比は1/10程度である。
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正解は「2」。
水セメント比とは、フレッシュコンクリートやフレッシュモルタルに含まれるセメントペースト中の水とセメントとの質量比のこと。ちなみに、セメントペースト中の水と結合材(セメント、高炉スラグ微粉末、フライアッシュなど)との質量比は「水結合材比」という。
(参考サイト URL:https://www.jisc.go.jp/index.html 日本産業標準調査会ウェブサイト「JIS A0203 コンクリート用語」)
問23. 次は、シールドトンネルについて述べたものである。不適切なもの一つを選び記号((1)〜(4)) で示せ。
- (1)切羽の安定性は、標準貫入試験のN値だけでなく掘削地盤の粒度分布も影響する。
- (2)地中に残置された杭やH形鋼などは、施工時に大きな事故につながることから、支障物調査が必要である。
- (3)地盤中に可燃性ガスが分布することがしばしばあるため、その把握が必要である。
- (4)シールドトンネルは完全防水で施工することから、地下水位や透水性の把握は必要ない。
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正解は「4」。
シールドトンネルを設計・施工する際は、地下水位や透水性の把握が重要となる。国土交通省が令和3年に設置したシールドトンネル施工技術検討会が公表している「シールドトンネル工事の安全・安心な施工に関するガイドライン」においても「シールドトンネルの設計・施工で重要となる設計水圧は正確に把握する必要があるため、被圧水の有無を含め、年間の水位変化等、時間的な変化も調査することが重要である」としている。
(参考サイト URL:https://www.mlit.go.jp/tec/tec_fr_000096.html 国土交通省HP「シールドトンネル工事の安全・安心な施工に関するガイドライン」)
問24. 次は、地下水について述べたものである。適切なもの一つを選び記号((1)〜(4)) で示せ。
- (1)地下水には自由地下水、被圧地下水、宙水などがあり、これらは同一の地下水頭を持つ。
- (2)被圧地下水は、土の間隙を通して大気と接している。
- (3)地下水は、降雨や潮位などの自然条件で変動するが、工事による揚水などの人為条件では変動しない。
- (4)宙水は、広域的な連続性がなく、本来ある地下水よりも浅い位置に孤立して形成される。
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正解は「4」。
(1)自由地下水(不圧地下水)は「大気圧に接している地下水」、被圧地下水は「難透水層などに覆われた水圧が作用した地下水」、宙水は「地下水面よりも上部に存在する局所的な難透水層に溜まった地下水」であり、同一地点で比較した場合は異なった地下水頭をそれぞれ持つ。
(2)大気と接している地下水は自由地下水(不圧地下水)。
(3)揚水や掘削などの人為条件によっても大きく地下水は変動する。例えば、地山を掘削することで帯水層が掘削除去され地下水位の低下や水質の変化が生じる可能性がある。
(参考図書:一般財団法人 経済調査会『改訂3版 地質調査要領』 P.322「水文調査」)
(関連用語:「地下水調査」)
問25. 次は、我が国が排出する温室効果ガスを示したものである。排出量が一番多いものとして適切なもの一つを選び記号((1)〜(4)) で示せ。
- (1)メタン(CH4)
- (2)二酸化炭素(CO2)
- (3)一酸化二窒素(N2O)
- (4)ハイドロフルオロカーボン類(HFCs)
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正解は「2」。
2024年時点での二酸化炭素(CO2)排出量は温室効果ガス全体の92.8%を占める。その内、化石燃料(石炭や石油など)を燃焼する際に発生する二酸化炭素(エネルギー起源二酸化炭素)が大部分を占める(86.6%)。

(環境省「2024年度(令和6年度)温室効果ガス排出・吸収量について」より抜粋)
※《2013年度比》 [2023年度比] <全体に占める割合(最新年度) >
(1)メタン(CH4)は全体の2.7%を占める。
(3)一酸化二窒素(N2O)は全体の1.4%を占める。
(4)ハイドロフルオロカーボン類(HFCs)は全体の2.6%を占める。
※2024年時点の割合
(参考サイト URL:https://www.env.go.jp/earth/ondanka/ghg-mrv/emissions/ 環境省HP「温室効果ガス排出量及び吸収量算定結果」)
問26. 次は、締固め施工時の品質管理項目を示したものである。不適切なもの一つを選び記号((1)〜(4)) で示せ。
- (1)空気間隙率
- (2)締固めた土の含水比
- (3)締固め機械の走行速度
- (4)締固めた土の乾燥密度
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正解は「3」。
日本道路協会が発行する『道路土工-盛土工指針』に記載されている盛土の締固め管理の基準としては次のような項目も挙げられる。
- 締固め度(Dc)
- 飽和度(Sr)
- 施工層厚


ちなみに、「突固めによる土の締固め試験(JIS A 1210)」においても含水比や乾燥密度を計算に用いる。
(参考図書1:日本道路協会『道路土工-盛土工指針(平成22年度版)』 P.216「品質規定方式による締固め管理」)
(参考図書2:地盤工学会『地盤材料試験の方法と解説 [第一回改訂版] 』 P.393「突固めによる土の締固め試験方法」)
問27. 次は、土壌・地下水汚染調査におけるボーリング調査について述べたものである。不適切なもの一つを選び記号((1)〜(4))で示せ。
- (1)表層土壌の採取にボーリングマシンを使用する場合は、無水掘りで行う。
- (2)調査後のボーリング孔の埋戻しは、遮水性の高い材料を使う。
- (3)土壌試料は広口の容器に入れて暖房の効いた場所で保管する。
- (4)異なる深度の土壌採取時は、サンプラーの洗浄を行う。
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正解は「3」。
ボーリング調査で採取した土壌試料は、容器への対象物質の付着や吸着、容器の成分が分析結果に影響しないよう注意しなければならない。そのため、対象物質に応じて、ガラス製容器やポリエチレン製容器などに入れ、冷暗所に保存する。
(参考図書:オーム社『ボーリングポケットブック第6版』 P.435 「8章 土壌・地下水汚染にかかわる調査」)
問28. 次は、液状化が発生する可能性が高い地形を示したものである。不適切なもの一つを選び記号((1)〜(4)) で示せ。
- (1)丘陵地
- (2)旧河道
- (3)三角州
- (4)干拓地
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正解は「1」。
丘陵地は液状化発生の傾向が「低い」。国交省が液状化ハザードマップを作成するための評価区分(液状化発生傾向の評価区分)を示しており、「山地・丘陵」は液状化発生傾向が最も低い「弱」に分類されている。

ちなみに、東北地方太平洋沖地震においても液状化被害が発生し、臨海埋立地や氾濫平野の旧河道、谷埋め造成地、湖沼干拓地など人工地盤に集中した。
(参考サイトURL:https://www.mlit.go.jp/toshi/toshi_tobou_tk_000044.html 国交省HP「リスクコミュニケーションを取るための液状化ハザードマップ作成の手引き(R3.2更新)」)
(参考図書:一般財団法人 経済調査会『改訂3版 地質調査要領』 P.18「地盤災害のための地質調査」)
(関連用語:「液状化」)
解説については図書や他サイトを参考に記述していますが、
私自身、勉強している身であるため、言葉足らずな点や間違い等あるかと思います
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